旅人の手記 三冊目 ‐ 蝉海のブログ -

日常のよしなし事や、マンガ・アニメ・ライトノベルなどのポップ・カルチャーに関する文章をつらつらと述べるブログ。その他の話題もたまに。とっても不定期に更新中。

『あかりや』が打ち切りに

一ヶ月くらい前の話なのですが、
赤美潤一郎さんのマンガ作品『あかりや』が打ち切られたようです。

本作は8年前より、朝日新聞出版から発行されていた
少女向けマンガ雑誌ネムキにて不定期連載されていました。
けれども、昨年の暮れに突如「ネムキ」の休刊が発表され、
本作及び赤美さんの処遇が不明のままになっていました。
それがこの度、赤美さんご本人のブログTweetによって
打ち切りになったことが分かりました。
本誌は雑誌名を変え、掲載作品のいくつかを継続して連載する予定のようですが、
そこに『あかりや』及び赤美さんの名前は入っていません。

「朝日新聞出版公式ホームページ」

打ち切りの原因ですが、
どうも昨年の1月に出た第1巻が売れなかったからではないかと考えられます。
(初版10000部発行)
マンガ雑誌も当然商売ですから、
利益が出なければ打ち切りという判断もやむなしとは思います。
ただ、赤美さんの口から語られるその経緯というものに、
かなり引っかかるものがあります。
曰く、この打ち切りはどうも赤美さん本人も知らない間に決められていたようです。
さらには、掲載誌の休刊を出版社から伝えられなかったようで、
友人からのメールで赤美さんはそのことを知ったようなのです。
(赤美さんの言い分からすると、恐らくネムキとは無関係の人)

これはいったいどういうことでしょうか。
普通こうした連載作品の処遇に対しては、担当編集者が事前に連絡・相談などをし、
マンガ家に伝えるものなのではないのでしょうか。
ネムキ編集部がどのような方針をとっているのか、
赤美さんと編集部の間にどのような契約が交わされたのかは当然存じませんが、
一読者として到底納得しかねる顛末であると思いました。

それでその後のことですが、
『あかりや』は今後同人で続けていくようで、
商業誌で掲載されることはまずないとのことです。
先のコミックマーケット83で早速頒布したようですが、
今後もこうした形で発表されるようですね。

しかし、今回のことは本当に残念でした。
赤美さんの代表作妖幻の血のオファーはまだ数社からあるようですので、
そちらの動向を今後も見守りたいと思います。