旅人の手記 三冊目 ‐ 蝉海のブログ -

日常のよしなし事や、マンガ・アニメ・ライトノベルなどのポップ・カルチャーに関する文章をつらつらと述べるブログ。その他の話題もたまに。とっても不定期に更新中。

KAZUさんのCD、購入しました


CDアルバム『Ale Croce』(KAZU(copiright BLAGRASS))より、ジャケット

先日、マイミクであるKAZUさんのCDアルバム
『Ale Croce(アール クローチェ)』が発売されました。
2週前に渋谷のタワーレコードで注文し、先週ようやく届きましたので、
その感想を述べたいと思います。

収録曲は、
『マリア』『ANGEL'S KISS』『ミトコンドリア
『WHITE SNOW』『美花 〜beauty flower〜』の5曲。
ジャンルとしてはハードロックに部類されると考えられますが、
ロディアスでかなり聴き易い楽曲が多く、
メタル系やパンク系が苦手な方でも、抵抗なく聴けると思います。
今回収録された5曲は、
以前よりYoutubeなどで自主発表されてきたものが主となっておりますが、
CD発売にかけて全曲かなりのアレンジがなされていますね。


『マリア』
パイプオルガンから始まり、激しいエレキギターへと移行するイントロは、
まさにゴシック・メタルの王道をゆく構成といえるでしょう。
オリジナルよりギター演奏がよりハードになっていて、
かなり聴き応えのあるアレンジになっています。
吸引力はかなりのもので、CDへの導入部としては十分な出来栄えと言えます。

『ANGEL'S KISS』
ポップスのメロディを主旋律としたハードロック。
これもなかなかいい感じにアレンジされています。
一つ一つのギター音が重く迫力のあるものになっているのと同時に、
以前より発表されていたバージョンよりも
シンプルなハーモニーに仕上がっておりまして、
煩わしさを感じさせない、快い一曲になっております。

ミトコンドリア
このCDに収録された曲の中では一番攻撃的な楽曲で、
パンク・ロックの色が強めの作品です。

「狭い鳥籠の中で〜」
「新陳代謝を活性化 やがて覚醒する」
「馬鹿な己の細胞を殺せ」
「殻を破って障害殺すつもりだ」

など、自閉的で不安定な精神状態を、
ミトコンドリアという体内器官の特性で例える内容は、
なかなかユニークに思いました。

『WHITE SNOW』
冬をテーマにしたバラード曲。
イントロに入れられた街の雑踏のSEは、
「雪降る街を歩く恋人」という雰囲気が醸し出されて良い感じです。
しかし、変に力が入り過ぎているヴォーカルが残念。
苦しそうに聞こえて、ロマンティックなメロディと調和していません。
せめて『Angel's Kiss』のような歌い方であれば、と思いました。

『美花 〜beauty flower〜』
ラストナンバー。収録された曲の中では、一番ポップなメロディです。
始終聞き易く、希望を謳った歌詞も併せ、最後まで快く聴けました。
ただ、全体的に高音になるべきところが少し苦しそうなので、
欲を言えばそこを良く通るように、今後改善して欲しく思いました。


総評ですが、
もともと私はこうしたポップなメロディのHR/HMはかなり好みですので、
個人的には概ね満足できる一枚でした。
気にかかったところと言えば、
『マリア』や『ミトコンドリア』などのハードな曲の歌い方を、
『WHITE SNOW』や『美花 〜beauty flower〜』などのポップな感じの曲でも、
やってしまっていると感じたことですね。
激しい旋律の楽曲ですと、
唸るような、あるいは声をしゃがれさせるような歌い方は活きてくるのですが、
バラードやポップスのような曲でその持ち味を出すのは、なかなか難しいです。
その辺りを今後どう改善されるのかに、注目させて頂きたく思います。