大学時代お世話になった先生が退職されました
大分前のことになりますが、
私の通っていた大学で専任教授を務められていたT先生が
今年の3月末いっぱいでご退職されました。
(非常に著名な方なので実名でも大丈夫かと思いましたが、
一応伏字で記述致します)
長年務められていた方で人望もあり、
今年度も在任されるものとばかり思っていたので、
今回のことは本当に寝耳に水です。
実存主義的美学の第一人者であるT先生は、
授業を受けるたび、懇親会等のイベントでお話するたびに、
多大な刺激を私にもたらしてくれました。
私がよく批評や小説で用いる「カイロス」*1という概念は
T先生から教わったものです。
先生の講義を聴いていなければ、
執筆する小説のテーマや内容ももっと違ったものになっていたことでしょう。
また、批評の方でも(むしろこちらの方が)先生の影響は絶大です。
大学時代に三島由紀夫の著作を読み通し思索に耽ったのも、
先生が講義や著作で何度も取り上げたことが切欠です。
また、藤野もやむ作品はじめ諸マンガ作品の考察においても、
先生の思想や方法論をその基礎付けに応用させていただいております。
先生、お疲れ様でした。
そして、二年半という短い間でしたがお世話になりました。
またどこかでお会いできる日があればと存じます。