河鍋暁斎記念美術館では暁斎の貴重な下絵が観られる
こんばんは、蝉海です。
はてなプロフィールの更新やっていたら遅くなってしまったので、
今回は近況だけです。すみません。
一昨日ですが、蕨の河鍋暁斎記念美術館に行ってきました。
暁斎といえば幕末から明治の前半にかけて活躍した絵師で、
いまや世界中で評価されている説明不要の偉人といえます。
この美術館では、暁斎の曾孫にあたる河鍋楠美さんが理事長・館長を務めていて、
子孫が経営するからこそ所蔵されている展示物なども観ることが出来ます。
例えば本館には「わいわい天王」という版画の下絵が展示されているのですが、
本来木版画の下絵というのは
版木に張っつけて彫ってしまうので(版下といいます)、
その前の段階の下絵というのは普通は残らないものなのです。
しかし、ここではそれが現存していて観ることができます。
下絵からは暁斎の力強い筆捌きをありありと窺うことができ、
ベンヤミンのいうところのアウラを存分に感じ取れる一品でした。
貴重な体験に導いてくれた、美術の神に感謝しなければならないと思いました。
5月からは「幽霊・妖怪絵」の企画展がやるそうなので、また行くつもりです。
それでは、また来週。
『ずるさ』のあるズレたコード――『ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート』
- 作者: 森田季節,文倉十
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本作は一体、どのようなジャンルの小説といえるのだろう。青春もの、音楽もの、ホラー、ミステリー、恋愛、バトル・ロワイヤル(サヴァイヴ)もの……それぞれの定番の要素はきちんと踏まえている。けれども、それらが少しずつズレていきながら、この奇妙な物語は綴られるのだ。音楽の用語で言うならば「ミクスチャー」や「オルタナティヴ」という表現がふさわしいように思える。
勿体ぶってないで、物語の概要に軽く触れることにしよう。
舞台は現代日本。しかし作中の世界では、普通の人間の中に二つの異界の存在が紛れ込んでいる。一つは、死ぬとこの世から存在した形跡が抹消されるが、死体は腐らず数年後に復活する「イケニエビト」。二つ目は、彼らを殺して記憶を奪う能力を持つ「タマシイビト」。けれども、イケニエビトの存在の抹消には例外があって、そのイケニエビトがかに殺された場合、その加害者だけが彼・彼女のことを憶えているという。
本編では、栄原実祈(さかえばらみのり)というイケニエビトの女の子を主軸として、左女牛明海(さめうしあけみ)と神野真国(こうのまくに)という、三人の恋愛とも友情ともとれない関係がメインに描かれていく。物語の始まりは、高校生の明海が同学年の真国にある日、「中学のとき、一緒にバンドを組んでいた女の子を殺したことがある」と告白されたところから始まる。すると明海のほうも「自分も小学校のときに同じ子を殺した」と打ち明けたのだ。そして彼らは、実祈が埋まっている場所へ掘り出しにいくのだが……。
以下、本編の内容を踏まえながら、思弁的な考察を綴っていきたいと思う。
続きを読むNo music. No whiting.
こんばんは、蝉海です。
このところ記事が充実していなくてすみません。
小説の原稿はラストスパートに入っており、
今週の半ばには書きあがるので
そうしたら少しはまともな更新ができると思います。
ところで今日は、
よく私のブログの記事の末尾に書いてある
(BGM:『』)についてお話したいと思います。
このBGMなんですが、
その楽曲がかかっている間に文章を書き上げているとか
そういうわけではなく、
単にその時のノリで「あ。これBGMということにしよ」と、
何となく書いているだけなのです。
記事の内容とかちょっとだけ鑑みて、ね。
ぶっちゃけると、
『ブギーポップ』などで知られる上遠野浩平先生が
よくあとがきでやっていることを、真似ているだけです。
で。今までどんな曲をBGMにしてきたのか、
ふと気になったのでちょっと列挙してみたいと思います。
名前順に揃えるのメンドいので時系列順に。
Stratovarius『Forever』
Janne da arc『Destination』
黒夢『Walkin' on the edge』
Nightwish『Wishmaster』
Lost Witness『7 colors』
KAZU『ミトコンドリア』
HIIH『feels like HEAVEN(X TRA Soundscape mix)』
Yngwie J. Malmsteen『Far Beyond The Sun』
小沢健二『さよならなんて云えないよ(美しさ)』
浅岡雄也『君がいれば』
じん(自然の敵P)『サマータイムレコード』
Hammerfall『The Dragon Lies Bleeding』
BUCK-TICK『夢魔 - The Nightmare』
the FIELD OF VIEW『Dreaming Always』
Rhapsody of Fire『Emerald Sword』
KUKO『前を向いて歩こう』
上原あずみ『無色』
the FIELD OF VIEW『Real Prayer』
The Beach Boys『California Girls』
ZARD『あの微笑みを忘れないで』
ASIAN KUNG-FU GENERATION『サイレン』
MELL『砂漠の雪』
See-Saw『君がいた物語』
KAZU『dear...』
Kalafina『ひかりふる』
ATOLS『キメラ』(歌ってみた:TAMA)
the FIELD OF VIEW『青い傘で』
……う〜ん、こうして並べてみると想像以上にカオス。。。
自分でも全然法則性が見えない(^^;;
強いていえばパワー・メタルやV系が多いかな?
何というか、上に挙げたアーティスト全部好きって人、
そうそういなさそう……。
もっというと「メジャー/インディーズ」「邦楽/洋楽」グチャグチャで、
全部分かる人すら、いるかどうか怪しい。
まあ。今日はそんなサムい自分語りでお茶を濁させて頂きました。
それでは。また。
(BGM:takoyaki_o『over the rave』)
晴れた空に指した青い傘は
色つきの影を作る一つの宇宙
.,,..,,,,_
/ ,' 3 `ヽーっ
l ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''"
すみません。更新間に合いませんでした。
まだまだ原稿執筆中です。
来週には、少しはまともな記事が書けると思うので、
もうしばしお待ち下さい。
(BGM:the FIELD OF VIEW『青い傘で』)
歳を取るごとに冬が嫌いになっていく
『劇場版まどマギ』は「ループもの」そのものに対する叛逆だった
先日ですが『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語』を、
TSUTAYAでDVDを借りてきて鑑賞しました。
物語は完全に本編と繋がっているため、
アニメ視聴者か総集編の劇場版二作品を鑑賞した人向けになっています。
まず総評からいくと、演出や特殊効果が本編以上にスゴかったです。
正直これだけでも観る価値があるくらいです。
物語自体は、本編にあったサヴァイブ的な要素などを極力排除して、
純粋に少女たちの思惟や感情のみを抽出しており、極めて抽象的な感じでした。
そのため、本編で前面に出された
露悪的な表現や生々しい描写が引っかかった人ほど、
観て欲しいかなと思いました。
ここから、ネタバレありの感想です。
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